シンガーソングライター・澤部渡が考える営業時間外に寄り添う音楽たち

帰り道にシャッフルで流れてきたら最高なトラックリスト

自分がまるまる自分だけになれる時間。ある人は、ウイスキーのグラスを傾ける土曜の夜と答えるかもしれないし、日曜の午後のコーヒータイムかもしれない。人それぞれに営業時間外はある。みなさんの“営業時間外”はいつですか?そんなとき、どんな音楽を聴きたいですか?第5回はシンガーソングライターの澤部渡さん。

澤部さんが考える営業時間外「ライヴの帰り道、シャッフルに身を任せる」

ライブ終わりの気持ちに寄り添う
”秘伝のタレ”のような音楽たち。

日常的に仕事とそれ以外の時間を分けるみたいな感覚はまったくないかもしれないです。だから、普段は常に仕事の延長線上を過ごしているような気もするし、常にサボっているような気もする。そんな自分にとっての“営業時間外”は何だろうと考えた時、ライヴを終えて車で家に戻る帰り道なのではないかと思いました。ライヴではどうしても気持ちが張り詰めてしまう部分があるので、帰り道はひとつ肩の荷が降りる瞬間です。「今日はうまく行った」とか、「あそこがちょっとうまく行かなかった」とか。そんな手応えや反省に思い巡らせながら次のライブや制作に向けて気持ちを休める時間。基本的に音楽はiPhoneに“秘伝のタレ”のようにローカルで継ぎ足してきたデータを、全曲シャッフルにして聴くことが多いんです。今回はストリーミングサービスでも聴ける、帰り道にシャッフルで流れてきたら最高だなという曲でトラックリストを組んでみました。


最初の3曲はロックステディといったレゲエ寄りのジャンル。4〜7曲目がジャズで、8、9曲目と日本のポップスが続き、最後は今のムードの中から好きなポップ・ソングを選んで締める、と言った流れでしょうか。特にロックステディは、最近の自分にとって気持ちよく聴ける音楽なんですよね。1曲目にしたデリック・ハリオットの「Look Over Your Shoulders」が個人的に完璧で、もっとこういう音楽を聴かなきゃなと思いました。実際に車を走らせながら、シャッフルの偶然性に身を委ねてみるのはいかがでしょうか。


澤部渡

さわべ・わたる/1987年東京都生まれ。2006年にソロプロジェクト「スカート」をスタート。マルチな才能を生かし、アニメや映画、CM、ドラマなどの音楽を数多く手がける。今年5月にCDデビュー15周年を記念するアルバム『スペシャル』をリリース。

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