ピアニスト・林正樹が考える営業時間外に寄り添う音楽たち

大きな仕事を成し遂げた夜にひとり聴きたいトラックリスト

自分がまるまる自分だけになれる時間。ある人は、ウイスキーのグラスを傾ける土曜の夜と答えるかもしれないし、日曜の午後のコーヒータイムかもしれない。人それぞれに営業時間外はある。みなさんの“営業時間外”はいつですか?そんなとき、どんな音楽を聴きたいですか?第1回はピアニストの林正樹さん。

「グラスにウイスキー明日へ!」
林正樹

仕事で達成感を覚えた夜には
スペシャルな音楽に身を委ねたい

すごくいい演奏ができた日の夜は、頭の中がぼーっと熱くなって「眠りたくない」という気分になるんですよね。それで、そのまま音楽に没頭したくなるんです。そういうときは家に帰ると、ウイスキーを1、2杯飲みながら好きな音楽に浸ります。誰と話すわけでもなく、完全に無の状態になったかと思えば、脳内で新しい音楽のアイデアが生まれたりもする。そんな豊かな時間が自分にとっての“営業時間外”です。
そのため、今回のトラックリストも賑やかというよりはしっとりと聴くことのできる選曲になりました。ジャズプレーヤーの楽曲が中心ですが、“営業時間外”にちなんでそれぞれのメインの活動とは少し趣の異なった曲を多く選んでいます。例えば、2曲目はスウィングの黄金時代を築いたデューク・エリントンと、モダン・ジャズを代表するジョン・コルトレーンという巨匠2人がセッションする貴重な演奏。同じく5曲目にもコルトレーンが参加していますが、ジョニー・ハートマンとのコラボということで普段よりもボーカルを意識した音の出し方をしているように感じます。仕事で大きな達成感を味わった日は、ぜひスペシャルな演奏に身を委ねてみてください。


林正樹

はやし・まさき/1978年東京都生まれ。渡辺貞夫や小野リサ、椎名林檎などのプロジェクトに参加。自身が率いる〈林正樹グループ〉や、須川崇志、石若駿との〈Banksia Trio〉など幅広く活動する。

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