
27歳。大学時代のKENの後輩。出版社で雑誌の編集をしている。

29歳。ロサンゼルス生まれの帰国子女。スタンドアップコメディアンとして活動中。

この前、久しぶりに『トイ・ストーリー2』を観直してたんですよ。

いいね、傑作じゃん。

その中におもちゃ屋のアルっておじさんが、日本人のコレクターと電話で商談しているシーンがあるんですけど、アルは「Don’t touch my mustache」と言って電話を切るんですよ。どうもジョークっぽいんですが、どういう意味なんですか? 普通に訳したら「俺の髭に触るな」ってことだと思うんですけど……。

あー、それは日本語の「どういたしまして」を英語風に言い換えた言葉だよ。

そういうことか。映画ってたまに日本語字幕で訳しきれないジョークが出てくるから困りますよね。

では、ここでクエスチョン。『her/世界でひとつの彼女』には、主人公がAIに「赤ちゃんコンピューターは父親を何と呼ぶ?」と問うシーンがある。答えは「Data」。意味わかるか?

「データ」と「ダッド」をかけた親父ギャグでしょ? 僕でもさすがにそれくらいわかりますよ。

すげーじゃん、正解。じゃあ、これはどう? 『パルプ・フィクション』でユマ・サーマンがジョン・トラボルタにこんなジョークを言うんだ。「お父さんトマトと、お母さんトマトと、子どもトマトが道を歩いていました」。

あ、それまだ観てないんですけど、ネタバレじゃないですよね?

大丈夫だよ、安心しな。続きはこう。「しばらくすると、子どもトマトが遅れ始めました。それを見たお父さんトマトは怒って、急いで子どもトマトに駆け寄って、つぶしちゃってから一言、こう言いました。Catch up!」

ケチャップが関係するんでしょうけど……うーん、降参。

「ちゃんと着いてこい」を意味する「Catch up」と「ケチャップ」をかけているんだよ。日本でも中学で習う英語だぞ、これ。

そうやって、またバカにするんだから。

そういえば、『キスキス,バンバン』にはロバート・ダウニー・Jrが相棒からこんなジョークでからかわれるシーンがあったな。

なんですか?

「辞書で “バカ”を引いてごらん、何が出てくると思う?」

どうせ、僕の写真とかって言うんでしょ!

ロバートもそう答えていたけど、違うよ。「バカ」の定義だよ!

そりゃ、Don’t touch my mustache!