
27歳。大学時代のKENの後輩。出版社で雑誌の編集をしている。

29歳。ロサンゼルス生まれの帰国子女。スタンドアップコメディアンとして活動中。

J
アメリカの大統領選挙がトランプの勝利で幕を閉じましたね。

K
ところで、アメリカの大統領と聞いて何が思い浮かぶ?

J
いきなり難問。なんすか?

K
ジョークだよ、ジョーク。あの人たちはみんな、ジョークを言うのが好きなんだ。

J
うーん……正直、あんまりピンときてないです。

K
例えばトランプは、勝利が決まる1ヶ月前、大統領候補がジョークを交えたスピーチをすることでお馴染みのパーティでこうかましていたぜ。「今晩、皆さんとご一緒できるのをとても嬉しく思っています。最近じゃ、出頭を求める召喚状なしにニューヨークのどこかに招かれることがないもので」。

J
まさかの自虐!

K
自虐といえば、ブッシュJr.も大統領時代、ワールドシリーズを制覇したボストンレッドソックスのメンバーをホワイトハウスに招いたとき、松坂大輔選手に対して「彼を取り巻く記者団の数は、私より多い」と言った後、こう付け加えていたな。「それに彼と私は、2人とも質問に英語で答えるのが苦手のようだ」。

J
松坂、不憫(笑)。っていうか、ブッシュJr.、自分でイジっちゃうほど英語が苦手だったんだ。

K
それは有名な話で、ジョークのネタにもされているぜ。彼はイェール大学時代、俳句を専攻しようとしていたらしい。そんな彼に担当教授は言った。「君は、日本の俳句より、英語をもっと勉強したほうがいいのではないか」。

J
母国語が不得意でも最高指導者になれるアメリカ、懐が深い……。にしても、ブッシュJr.は今何してるんすかね。最近全然話題にならないけど。

K
画家に転身したよ。

J
マジすっか!(笑)。どんなジョークよりその意外すぎる事実が一番面白いかも。
*参考文献
『世界がわかるアメリカ・ジョーク集』烏賀陽正弘