『シーガーディアンⅡ』
『シーガーディアンII』コースター

横浜開港の歴史に刻まれたウイスキートディ。

シーガーディアンII

 横浜唯一のクラシックホテル、『ホテルニューグランド』本館1階にある『バー シーガーディアンⅡ』。池波正太郎の小説や、サザンオールスターズの歌詞にその名が登場するなど、一度は訪れてみたい横浜を代表するバーだ。

 ホテルは、関東大震災の復興の象徴として建てられた。開業当初から不死鳥(フェニックス)と門扉をあしらったロゴマークが用いられ、コースターにも描かれている。門扉には、世界中からお客さまを受け入れる、世界へ目を向けているという意味が込められており、港町ならではの先進的な姿勢が感じられた。

 コースター以外に長い歴史と世界との繋がりを感じるのはウイスキートディというカクテル。ペリーが江戸の役人に振る舞ったもので、横浜開港160周年のタイミングに、チーフバーテンダーの太田圭介さんが随行したオランダ人の日記からレシピを紐解きながらメニューにした。「1700年代に創業した蒸溜所から選び、当時の主流はバーボンかライウイスキーのはず、などと資料を読み漁りながら作りました。日記には初めて飲んだ役人が翌日も飲みに来たというエピソードも残っていたのでよっぽど美味しかったんでしょうね」と太田さん。しっかりとした甘みとほのかな酸味があるため飲みやすく、ウイスキー未経験の日本人が喜んだのも納得の味だ。

 大佛次郎、日米和親条約、GHQなど授業で耳にした単語が自然と会話に出てくるバーはなかなかない。カウンターで長い時の流れに思いを馳せるというお酒の楽しみ方もあるのだ。

『シーガーディアンII』外観
バー シーガーディアンII

神奈川県横浜市中区山下町10 ホテルニューグランド本館1階
045-681-1841
17:00〜23:00
無休

Official Website
https://www.hotel-newgrand.co.jp/sea-guardian-2/

シーガーディアンとは「海の守り神」という意味。元々は海側にあり、ホテル改装の際に場所を移動したことからIIという名前がついている。そごう横浜店 10階にある姉妹店の「バー シーガーディアンIII」は11時から営業しており、カフェとしても利用可能。どちらも英国調の内装で、ソファ席が多く広々としたつくり。

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