クラシックなバーの精神を継ぐ、実力派のバーテンダー夫妻。

作り込まれたカクテルや店主が選び抜いた酒を味わいに行くのもバーの楽しみのひとつ。老舗で磨いた腕を生かし、次世代へ繋げようと日々尽力する夫妻が営むのが銀座の『Bar Landscape.』だ。
松尾一磨さんは銀座の『リトルスミス』、松尾民子さんは銀座『毛利BAR』の毛利隆雄さんに師事し、その後、銀座と門前仲町の『オーパ』で経験を積んだ。様々なカクテルコンペティションに挑戦し、2013年に一磨さんが、その3年後に民子さんも業界で最も権威のある「全国バーテンダー技能競技大会」で日本一に輝き、2019年に独立した。
店名にした“ランドスケープ”は、歴史や様々な経緯があってできた景観のこと。バーに関わるものの⽣産地を巡り、その⼟地の景⾊を持ち帰り、お客さまと共有したいという思いを込めた。岩⼿のぶどう農園、⾼知の⽣姜農園など国内はもちろん、ロンドンではジン、スコットランドではウイスキーの蒸溜所、今年はフランスのコニャック地⽅を訪れた。
「修行した『オーパ』は来年で30周年。受け継いだ技術を磨き、店を守ろうという弟子たちの思いがあって続いています。そんなお店にしたいです」と民子さん。独立して改めて長年続く店のすごさを感じたと話すが、上の世代への感謝を忘れない姿勢は、後進たちにも継承されていくはず。二人が多くを学んだ名店のように『Bar Landscape.』も語り継がれる場所になるだろう。
東京都中央区銀座6-4-9 SANWA GINZA Bldg. B1F
03-6263- 8448
16:00~23:00(L.O)
日、祝休
Official Website
https://bar-landscape.com/
同じカクテルでも、レシピには修業先のバーの個性が表れており、2通りの味を楽しめるのが魅力。東銀座の歌舞伎座裏にある予約制のホールショートケーキ専門店『クレーム・フレーズ・ジェノワーズ』のケーキやプリンが食べられる「週末ケーキの日」があり、カクテルやハードリカーとのペアリングを目当てに訪れる方も多い。